2017/07/14

3ハウスについて


何年か前のことですが、2人目の赤ちゃんを出産した友人と会ったとき、「ダンナは忙しくて帰りが遅いから頼れないし、上の子(お兄ちゃん)の赤ちゃん返りが激しくて、正直参ってる」と疲れた顔で途方に暮れていました。

私はあまり気の利いたことが言えず、ただ甘いものを差し入れて彼女の話を聞くことしかできなかったのですが、同時に、お昼寝する二人の可愛い寝顔を見ながら、「お兄ちゃんはまだ3歳だけれど、こういう外からの状況に対応していかなくちゃならないのが3ハウス・マターなんだなぁ…」と考えていました。



1室でこの世に生を受け、2室で肉体や感覚を含む「自分の持ち物」と心地良く密接に同化した人間は、3室で初めて外の世界と触れ、戸惑いながらもその環境に合わせて自分を適応させていかなければなりません。

ここで言う「外の世界」とは、「自分が掌握しているもの以外の全て」を指します。
例えば、先の3歳の男の子の場合、ある日突然現れた(ように思われる)小さな弟に、お母さんを取られてしまうような気がしている――彼にとって"弟"は「心地よく暮らしていた自分の環境の中に入ってきた未知の存在」であり、本能的に違和感を覚える「外の世界」そのもの、ということになるわけです。

勿論、快適で安全な、自分のテリトリーである家から出て、出会ったり見聞きしたりする人や物も全て「外の世界」のものです。それは漠然とした恐怖感や戸惑いを感じさせるものではありますが、同時に自分をこの世界に対応させ、また世界を自分に取り込んでいくための「外からの刺激」とも言えます。

ナチュラル・ハウスとして双子座(水星)が支配する3室が「知性」や「コミュニケーション能力」を表すと言われているのは、そういった「刺激」に適応していく過程で自己が埋もれてしまわないよう、手を変え品を変えうまく立ち回りつつ、自己を主張していかなければならないといったサバイバル的な意味合いも含んでいるからだと思われます。
また、そういった概念から派生した「兄弟・姉妹」「周囲の環境」「短期間の近隣への旅」「移動・乗り物」などといった事象も3室の管轄です。



左図は私の夫の出生図です。
3室には射手座海王星-月-火星のコンジャンクション。これらは冥王星を頂点とした土星との小三角を形成しています。

ちなみに、この中の月-火星は太陽ともコンジャンクションで4室とも言える位置ですが、私は3室・4室両方の影響を見ます。

3室のナチュラル・サインは双子座(支配星:水星 / 柔軟宮 / 風)ですから、そこが強調されていると、意識があちこちに広がりやすいために、いろいろなことに興味の対象が移りやすくなります。
それは「外部からの刺激を求めている」と言い換えることもできますし、同時に「刺激への鋭敏さ」を表すとも言えます。

夫は車やドライブが好きで、お休みの日になると、特に用がなくても必ず外に出掛けたがります。
外と言っても近所をうろうろすることが多く、スーパーをハシゴして(夫の場合、3室だけでなく4室の状態の影響も強いのです)、どんな新しい商品が出ているか、現在のお米や野菜、消耗品の相場はいくらくらいなのか等チェックして回るのですが、極度の方向音痴であるため、途中で必ずと言っていいほど道に迷うのです _| ̄|○ 

また、教育や知識、言葉に関連したお仕事をされている人に3室や9室の強調が見られることが多いのですが、特に3室に月があると、興味の方向性が限られてくるため、サイン(星座)に応じた同じ知識・似た情報を長年扱うことが多くなります。
夫は若い頃から、職種が変わっても、一貫して同じ知識(外国語)を扱う仕事に従事しているのです。



1901/12/05 00:35 シカゴ
右図はミッキー・マウスの生みの親であるクリエイターであり実業家、ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の出生図です。

双子座冥王星・蟹座海王星が双子座MC付近に在し、冥王星は3室の射手座太陽-天王星とオポジション。

「大人も子供も、家族全員で夢の国を楽しめる」、高いホスピタリティー精神の象徴であるディズニー・ランドは今も世界の人々を魅了し、影響を与え続けています。

しかし、ウォルトの生い立ちはあまり恵まれたものではありませんでした。
それは先述した太陽の状態と、山羊座のキロン-火星-土星-木星が天秤座月にスクエアを形成しているところに表れています。
またこれはウォルト自身が大胆でありながらも、非常に真面目で抑制的な一面を持っていたことも表しています。

仕事が続かない、暴力的で冷酷な父親の元、自分は父親の本当の息子なのだろうかという疑念すら抱きながらもひたすら絵を勉強し続けたのです。

国粋主義者でもあった彼は、第一次世界大戦では軍に志願したものの、若すぎたために希望が通りませんでした。しかし、赤十字社の衛生兵として働くことを許されます。
停戦協定後、彼は占領軍にフランスへと送られますが、そこで描いた絵が兵士の間で大人気となり、帰国後に漫画家・アニメーターを目指すこととなるのです。



ウォルト・ディズニー
天王星は何者にも染まらない、自由な作用を遠いところから持ちこみます。
それは土星という「一般社会での常識の枠」を逸脱したものに見えるため、地球上での一般社会の常識内の視点ではどうしても「浮いて」見えがちになるのです。
しかし同時に、天王星の持ち込んだ作用は、宇宙からの大きな視点では「普遍的なものである」と言えます。

3室で射手座太陽-天王星がコンジャンクションしていると、今までになかったような独自のアイディアを、自分の理想とする哲学に向かって、子供のように純粋に、一直線に投げかけていくようなニュアンスを持ちます。
それは誰の模倣でもない、自分だけの哲学ですから、自然と扱う題材や言葉が斬新になりがちになるのです。

また、どんな環境にも適応できますが、常に新しい環境に身を置きたがる傾向もあり、環境にマンネリ感や古さを感じると離れていってしまいがちです。
つまり手を変え品を変え、意識して環境をマイナー・チェンジしていかなければ長く続きづらいところがあるということです。ウォルトの言葉は3室太陽-天王星のそういった特質をよく表していると思います。

"Inside every sophisticated grownup adult is little kid just dying to get out. I can never stand still. I must explore and experiment."
(洗練されているどんな大人の中にも、外に飛び出したくて仕方ない小さな子供がいるのだと思っています。私はただじっとしていられないのです。常に探索したり、実験したりせずにはいられないのです)

帰国したウォルトは広告デザインの仕事を始めますが、そこで出会った友人と、アニメーターという仕事の可能性を感じて、起業することを思いつきます。
アニメーターとしてスタートしたウォルトでしたが、会社の経営難、買収された大会社からの裏切りやトラブルを経て、ようやく個人事務所を立ち上げます。ミッキー・マウスが生まれたのもこの頃でした。


外円:1928/05/15 12:00 ハリウッド
左図はミッキー・マウスがアニメーションで初めてお披露目された日の2重円です。
つまり、外円はミッキー・マウスの出生図ということになります。

内円のウォルトの太陽-天王星-冥王星に土星-水星と共にノード軸が重なっています。
また、ウォルトのドラゴンテイルに金星-キロンがコンジャンクションしています。

ウォルトにとっての大きな変わり目であり、ウォルトの理想や哲学、世界観がたくさんの人の目に触れて際限なく広がり、評価が定まってくる時期でもありました。

7室にはAP(牡羊ポイント)にある火星-月-天王星のコンジャンクション。この日を境にして、ミッキー・マウスとウォルトは名実共にエンターテイメントの世界の中心を担い、その強い影響は今も色褪せることなく輝き続けていると言えるのです。



その後、実業家としてディズニー・ランドを立ち上げ順風満帆のウォルトでしたが、会社が大きくなればなるほど、その分抱えるストレスも多くなり、お酒に溺れ、1時間に30回も洗面台に立って手を強く洗い続けたり、1日に60本ほど煙草を吸ったりするようになりました。
会社でも、誰もが手を出さないビジネスでのリスクを冒したがったり、スタッフに無理難題を厳しく要求し、それに対して意見した社員を即座に解雇したりすることもあったようです。

3室は前述したように双子座(水星)のハウスで、肩・腕(手や指)・胸・肺や神経系全般を司ります。
特に記憶力にも関連し、私の夫などは射手座に天体が多いということもあり、ノスタルジックな"昔の話"をどんなことでも鮮明に覚えていて、そういった話をして懐かしがったり、昔好きだった音楽を聴きたがったりする傾向があります。

またそれらに関連して「覚醒した意識」というのも3室が支配します。
特に水星や天王星が在するウォルトの3室は「神経の過敏さ」がより出やすいと解釈することができます。たとえ身体を休めていたとしても、常に思考・神経が活発に働き、暴走しているようなイメージです。

ディズニー・ランドがオープンした1955年、ウォルトは53歳。木星期の終わりに差し掛かっていました。
4室の木星-土星のグレート・コンジャンクションが10室の海王星にクインデチレ(クインデシル)(165度)。強迫観念的な海王星へのこだわりが強い動機として表れています。
3室の「刺激を求める」特性が年齢域の状態と相まって、良くも悪くも影響をもたらしていたのかもしれません。



それでも、ウォルトの創り上げた世界観はこれからも彼の努力と意志を受け継ぎながら進化し続けていくのでしょう。最後に、ウォルトの出生図――特に3室・4室をより良く感じられる彼の有名な2つの名言で締めくくりたいと思います。

"The past can hurt. But the way I see it, you can either run from it, or learn from it."
(過去の出来事に傷付けられることもあるでしょう。しかし私は思うのです。そこから逃げ出すこともできますし、そこから学ぶこともできるのだと)

"The special secret of making dreams come true can be summarized in 4 C's. They are Curiosity, Confidence, Courage, and Constancy."
(夢を叶える秘訣は4つの"C"に集約されます。それは「好奇心」「自信」「勇気」、そして「継続」なのです)


0 件のコメント:

コメントを投稿