2017/10/24

土星-天王星のアスペクトについて


ここ2年ほど、遺跡から発掘された遺物を復元するアルバイトをしています。
当時どのような人達が住んでいたのか、その土地にどのような歴史があったのかを調査して、報告書としてまとめるために必要な作業のお手伝いをしているわけです。


弥生式土器:壺(さいたま市出土)
HPから画像をお借りしました
出土した土器の中には、指紋がはっきりとついていたり、指で押した痕が残っていたりするものもたくさんあります。

中には、当時の職人が専門外の土器を作らされ、手直しするように言われたのか、一生懸命修正しようとした痕跡が見られる土器もあり、古代の人々が何だか身近に感じられるのです。

何千年も前から土の中で眠っていたものを、現代に生きる人間が発掘して復元し、新しく学術的な意義と価値を与えていく――「温故知新」、これは土星-天王星の象意です。



土星-天王星のコンジャンクション・オポジションは約45年周期で起きます。
いわゆる「不況」に関係すると言われているのは、土星が二極化を避けようとする、いわば"平均化"を促す天体であること、さらに天王星が利益(土星)に介入し、平等に再分配させるような象意を持つ天体だからなのでしょう。
また、改革といった象意は勿論、異常気象や飢饉、戦争にも関係する組み合わせです。

土星は私達が暮らす一般社会の中での"常識"とされているルール・安定しているもの・古いものなどを表します。
それはローカルな色を帯びるような独自性を持ちますが、天王星は次元の高い、宇宙的とも言える視点――より正確で、客観的で、かつ普遍的な視点からそのルールや独自性を変革するよう働きかけてきます。

天王星の働きかけは、"平均化"を是とする土星の視点から見ると突飛なものに見えますし、せっかくこれまでコツコツ積み上げてきたものに、「変革」という名で修正を促されるわけですから当然、違和感や痛みが生じるものとなります。
盤石だと信じて疑わなかったものを変えていかざるを得ない――これは個人的にt天王星がn土星とアスペクトを形成する時期でも同じことが言えるでしょう。
また、この「痛み」は土星と天王星の間にキロンが在していることにも関連があると言えます。


1989/01/07 06:33 東京都

左図は昭和天皇が崩御されたときの図です。
昭和という激動の時代が終焉を迎えた瞬間の図でもあります。

天王星が前月に活動宮にイングレス(星座移動)した直後でした。
月が同じく山羊座入りした土星とのミッドポイントに位置し、対向のキロンと正確なオポジションを形成しています。

前年の1988年2月、射手座土星-天王星の正確なコンジャンクションが形成されています。3月には日本の小笠原諸島の海上で皆既日食が起きていました。

1988年は当時のソビエトで、それまで長く続いた社会主義体制を民主的な方向に融和させようとする、ゴルバチョフ書記長による「ペレストロイカ(再構築/改革)」が提唱・実践された年でもあります。
また、1989年6月には中国で民主化を求めるデモに対する天安門事件が起きており、11月にはドイツにてベルリンの壁が崩壊し、東西分断の歴史に終止符が打たれました。
12月にはソビエトのペレストロイカの波に伴い、マルタ会談にてアメリカとの冷戦の終結が宣言されたのです。
日本では平成に元号が変わり、今上天皇が即位されましたが、1989年をピークにバブル崩壊へと経済が急降下していきます。

図をご覧頂ければお分かりのように、1989年は約35年に一度形成される山羊座土星-海王星のコンジャンクションも同時に起きています。
この組み合わせは一般的に汚職、陰謀、スキャンダルなどの象意を持ちます。
これらは天王星-土星が山羊座という活動宮、かつ土星がナチュラル・ハウスであるサイン(星座)にイングレスしたばかりの年ということも相まって、歴史に残るような大きな改革のうねりの裏で、痛みを伴う出来事が起こりうる時期でもあったのでしょう。



さて、個人の出生図でもこのアスペクトは世代相ですから、ある種共通した特徴が世代毎に出てくるということになります。
この組み合わせはどうしても"エモーショナル"な雰囲気に欠ける傾向が出てくるので、真面目を通り越して「頑固」なニュアンスが出てきがちになります。

しかし、無駄だと思われるものを排除する合理性と、非常に厳密・緻密な正確性を求める傾向も出てくるため、科学者や物理学者、また建築家にもこのアスペクトを持つ方は多いです。このアスペクトは計算能力・記憶力にも関連します。
世界初のマイクロプロセッサ(コンピュータの演算機能)を設計したイタリアのフェデリコ・ファジン(Federico Faggin)も土星-天王星コンジャンクション世代です。

こだわりも強く、自分がいい加減だと感じるものを人に提供したり勧めたりしません。逆に言えば、自分に課すハードルが高いとも言えます。
特に個人天体とこの2天体が関係する出生図をお持ちの方はこのアスペクトの特徴が出てきやすいのではないかと思います。



ミッドポイント表(HN8)
左図は私のミッドポイント表(HN8)です。
小さくて見づらいのですが、赤枠で囲まれている土星-天王星のミッドポイントを月が満たしていることがお分かりかと思います。つまり、土星/天王星=月という表記になります。

私の出生図で土星-天王星はタイトなクインタイル。クインタイル系列のアスペクトは、HN5でコンジャンクションを形成します。勿論世代相です。
しかし私の場合、
■月が関わってくる
■出生図でメジャー・アスペクトが無い土星がタイトに関わるミッドポイントである
ということも相まって、この土星-天王星の象意が私のキャラクターとして表に出てきやすい、と考えることができます。

このブログの雰囲気でお分かりかと思いますが、とにかく「カタブツ」。
特に先生や上司、目上の方に対して、たとえどれほど仲良くして頂いていたとしても、相手の方がうんざりしてしまうほど「堅く」接してしまうような面があります。
ヘンクツ・独りよがりとも言えるこだわりが強く出やすいのは、このアスペクトを持つ人はいちいち「理屈」が先に立ってしまいがちであるからだと言えます。


HN5図
クインタイルは創造の衝動を示すアスペクトですから、私がこのブログでカタブツ丸出しで文章を書いているのも、土星-天王星の衝動がこういった「創作物」に向けられやすいからだと思われます。
土器の復元のアルバイトにご縁があったのもこういったところから来ているのでしょう。

また、自宅に遊びに来てくれた友人達に「なんにも無いな!」とビックリされるほど、家の中に必要以上に物を置いたり飾りつけたりすることができません。このアスペクトはそういったものを飾るセンスに欠けがちである、という面もあります。
結局、選ぶ洋服も飾り気の無いものが多くなってしまいがちで、アクセサリーも普段はピアスのみ。マニキュアは必要に応じて時々塗りますが、手の爪を伸ばすのも苦手なのです。

土星-天王星には装飾を減らしていく・無くしていく、つまり「ミニマム」を指向する面もあります。
出生図でこの2天体がどのようなアスペクトを形成するか、またどんな個人天体が関係してくるかによって、その「ミニマム」な指向がどういった状況で発揮されるのか推察することができます。



1941/09/13 大阪市港区
左図は建築家、安藤忠雄氏の出生図です。
出生時間が不明なのでソーラー・ハウスにしています。

牡牛座土星-双子座天王星のコンジャンクション。それらが乙女座太陽-海王星-ノード軸(ドラゴンヘッド)にトライン。

土星-天王星は本来「創造力に欠けた」アスペクトと言われますが、海王星とのアスペクトによって誰も思いつかなかったような、桁違いの斬新なビジョンが生まれますし、ノード軸による影響力の大きさも感じられます。
また、土星-天王星の象意に加え、乙女座の太陽-海王星ですから、その緻密さも努力も、群を抜いているのでしょう。

出生時間不明ですが、月は双子座。木星も双子座ということもあり、若い頃はアルバイト代をつぎ込んで、海外の建築を見て回ったそうです。現地では1日15時間、50km近く歩き続けて建築のことを考え続けていたと回想されています。

住吉の長屋(1976)
安藤氏の実質的デビュー作が、幾何学的フォルムを持つコンクリート打ち放しの「住吉の長屋」。ミニマリズムの極致とも言えるそのデザインと機能は当時、衝撃を持って迎えられました。
抽象的な思考、主観による表現の対極にある、「箱型」という最もシンプルな立体物を打ち出したのです。

以降、自然と建築をシンプルに融合させていく安藤氏の建築は、時を経ても常に"革新"しながら世界中にその影響を与え続けているのです。
安藤氏の言葉は、そういった"ミニマリズム"と、出生図の特徴を感じさせてくれます。
「私はコンクリートにこだわり続けてきました。ひとつの素材を突き詰めていくことで、自分の創造力の限界に挑戦し続けられるからです」

土星-天王星と個人天体の関わりがある出生図を持つ方で、その特徴が共通して顕著に出てきている"職業人"は上記に挙げた職業の方ばかりではないようです。またの機会に記事にできたらと思っています。

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